2011年01月15日

諸外国の福祉

ここでは日本以外の諸外国の福祉の歴史について記述する。
国家試験に出そうなところのみ中心に記述する。

1601年
イギリスでエリザベス救貧法が完成した。1.有能貧民、2.無能力貧民、3.児童の3つに分類を行った。

1776年
A.スミスは国富論を著し、市場の自由経済を「見えざる手」を使って説明した。

1832年
E.チャドウィックは救貧法の弊害に対して、生存の危機に瀕した際に救済を受ける権利を擁護しようとした。

1834年
イギリスは新救貧法を成立させた。1.救済水準を全国均一とする、2.有能貧民の居宅保護を廃止し、ワークハウス収容に限定する、3.劣等処遇の原則による、とした。劣等処遇の原則は救済を受ける水準が最下層の自立した労働者の生活より劣るものでなければならないとする原則である。
新救貧法の思想的根拠は、マルサスの「人口の原理」(1798年)にあった。

1869年
ロンドンに設立された慈善組織協会(COS)は慈善団体の連絡、調整、協力の組織化と救済の適正化を目的とした。

1870年
イギリスで慈善組織化運動(COS運動)があった。コミュニティ・オーガニゼーションの発展に結び付いた。

1880年代
ドイツでは、世界で最初の社会保険制度が実施された。

1883年
ドイツで疾病保険ができる。

1884年
ロンドンでバーネット夫妻が始めたトインビー・ホールが最初のセツルメントとなった。
ドイツで災害保険ができる。

1886年
C.ブースは1886〜1903年にわたり、「ロンドン民衆の生活と労働」を著した。市民の30.7%が貧困線以下の生活を送っており、その原因は個人ではなく雇用や環境の問題であるとした。
アメリカのセツルメント運動で、ネイバーフッド・ギルドが行われた。

1889年
アメリカ、シカゴにハル・ハウスがアダムスによって始められた。
ドイツで養老および廃疾保険ができる。

1895年
救世軍はロンドンの牧師、W.ブースによって始められた。山室軍平が日本で入信した。

1899年
ラウントリーはヨーク市において貧困調査を行い、1901年に「貧困―都市生活の研究」を著した。
ラウントリーは所得の総収入が肉体的能率を維持するための最低限を示す水準を第一次貧困線(絶対的貧困線)といった。第二次貧困線として、収入が飲酒とか賭博などに消費されない限り第一次貧困線以上の生活を送ることができる水準を設定した。

1935年
アメリカにおいて、連邦社会保障法は、社会保障という言葉を世界で最初に用いた法律といわれる。ニューディール政策の一環として実施された。

1942年
ベバリッジ報告が発表された。イギリスの戦後社会保障制度を準備する設計図となった。1.リハビリテーションを含む包括的国営医療サービス、2.多子家族の所得補償、3.失業率を一定限度以下とする雇用政策や総合的社会保険の加入を義務付けている。
ベバリッジは窮乏、怠惰、疾病、無知、不潔を「五巨大悪」とした。

1968年
イギリスの社会福祉制度の抜本的改革を目指して、シーボーム報告が発表された。「堅実、かつ有効な家族サービス」の体系づくりと地方自治体の再編成がなされた。
シーボーム報告は、在宅福祉にかかわるソーシャルワーカーの役割が複雑すぎると批判を受けた。

1982年
バークレイ報告は、ソーシャルワーカーの役割と任務について検討し、政府に勧告を行ったものである。コミュニティ・ソーシャルワーカーの重要性が指摘された。

1988年
グリフィス報告は、コミュニティ・ケアの行動のための指針を示した。

1990年
イギリスのコミュニティケア改革の動向では、1.ケアマネジメントシステムを導入すること、2.地方自治体によるコミュニティ計画策定、3.サービス購入者とサービス提供者を分離すること、4.利用者などへの苦情処理システムの整備などがある。

1994年
ドイツで介護保険法が成立する。
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2011年01月13日

福祉制度の発達過程

ここでは日本の福祉制度の発達を年代ごとに記述する。
試験に出なさそうなところは省いてあるので、必ずしも万全なものでないことに注意してください。

明治・大正・昭和戦前期
1874年(明治7年)
明治政府に制定された恤救規則がある。
「人民相互の情誼」によって行われ、「無告の窮民」に限ることを基調としている。

1891年(明治24年)
セツルメント運動としてアダムスによる岡山博愛会がある。

1987年(明治30年)
セツルメント運動として片山潜によるキングスレー館がある。

1900年(明治33年)
野口幽香による二葉幼稚園が創設された。
内務省官僚や慈善事業家たちが貧民研究会を結成した。
感化救済事業が推進され、感化法が制定された。同法の感化院は日本で最初に法律上位置づけられた社会事業施設であり、辛亥救済会、小野慈善院などがある。

(年代不詳)
明治期の民間慈善事業にはキリスト教の信仰を持つ人々が多かった。
石井十次らの岡山孤児院、留岡幸助らの家庭学校、石井亮一らの滝乃川学園、山室軍平らの救世軍、岩永マキの浦上養育院などがある。

1908年(明治41年)
中央慈善協会の初代会長に渋沢栄一がなった。

1917年(大正6年)
笠井信一によって、岡山で済世顧問制度が創設された。
軍事救護法が公布される。

1918年(大正7年)
米騒動が起こる。
大阪府で、林市蔵、小河滋次郎によって方面委員制度が登場。
内務省に救済事業調査会が設置され、大原社会問題研究所も設置される。

1920年(大正9年)
内務省に社会局ができ、「社会事業」が法律上明記される。

1922年(大正11年)
健康保険法が制定される。

1927年(昭和2年)
健康保険制度が始まる。

1929年(昭和4年)
救護法が公布される。同法は公的扶助義務主義であるが、労働能力のあるものを除外する制限扶助主義をとっている。1932年(昭和7年)に実施。
救護法はイギリスの新救貧法をモデルとし、両社に共通するのは劣等処遇とミーンズ・テスト(資力調査)がある。

1938年(昭和13年)
厚生省が設置され、国民健康保険法が制定された。

1941年(昭和16年)
医療保護法が制定される。同年に社会事業法も成立し、民間の社会事業への補助金が制度化されたが、政府の規制も強まった。


戦後の社会福祉

昭和20年代
貨幣的ニードに対して生活保護が中心となる。

1946年(昭和21年)
日本国憲法が成立した。
GHQから「社会救済に関する覚書」が提示され、これに基づき旧生活保護法が成立した。
なお、現行の生活保護法は1950年(昭和25年)に制定される。

1947年(昭和22年)
児童福祉法が成立した。

1949年(昭和24年)
身体障害者福祉法が成立した。
旧生活保護法と児童福祉法、身体障害者福祉法を合わせていわゆる「福祉三法」が成立した。

昭和30年代
貨幣的ニードへの対応は福祉政策の中心とされ、施設福祉についても国民の最低生活の保障の意味があった。

1960年(昭和35年)
精神薄弱者福祉法が成立した。

1961年(昭和36年)
国民皆保険・皆年金体制が確立した。

1963年(昭和38年)
老人福祉法が成立した。

1964年(昭和39年)
母子福祉法が成立した。
福祉三法と精神薄弱者福祉法、老人福祉法、母子福祉法を合わせた「福祉六法」体制となる。

昭和40年代
高齢化率が7%を超える。福祉ニードの多様化、高度化が起こる。非貨幣的ニードへの対応が課題となる。

1970年(昭和45年)
社会福祉施設緊急整備5か年計画が策定される。

1973年(昭和48年)
経済社会基本計画が策定される。
政府が「福祉元年」と宣言する。
年金給付水準の引き上げ、高額療養費支給制度、老人医療費支給制度(無料化)が行われた。

1979年(昭和54年)
「新経済社会7か年計画」で日本型福祉社会が求められていることが示された。

1982年(昭和57年)
老人保健法が制定される。高齢者に定額の自己負担が課せられた。

1985年(昭和60年)
非営利団体による福祉サービス、民間シルバーサービスを加えた多元的なサービス供給体制が求められた。
QOLを問う視点が入るようになった。

1986年(昭和61年)
機関委任事務整理合理化法が成立し、社会事業法が改正され、2つ以上の都道府県をまたがない社会福祉法人の設立認可などが厚生大臣から都道府県知事に移譲された。
同上、社会福祉施設入所措置が団体委任事務に改められた。
地方分権一括法の改正により、機関委任事務および団体委任事務が廃止され、新たに自治事務と法定受託事務とに再構成された。

1989年(平成元年)
高齢者保健福祉推進10か年戦略(ゴールドプラン)が策定された。

1990年(平成2年)
「老人福祉法等の一部を改正する法律」(福祉関係八法の改正)が行われた。
上記法改正により、在宅福祉サービスと施設福祉サービスの一元化などの制度化が図られた。

1994年(平成6年)
エンゼルプランが策定され、ゴールドプランを見直し新ゴールドプランとなる。
「21世紀福祉ビジョン」が出される。適正給付・適正負担の実現を目指す。年金:医療:福祉の比率を5:4:1から5:3:2程度とすることを目標にした。

1995年(平成7年)
「障害者プラン〜ノーマライゼーション7か年戦略〜」が策定される。
「社会保障体制の再構築に関する勧告―安心して暮らせる21世紀の社会を目指して」がまとめられる。

1997年(平成9年)
介護保険法が成立し、2000年(平成12年)から施行された。

2000年(平成12年)
ゴールドプラン21が策定された。
新エンゼルプランが策定された。
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2010年06月26日

パーソナリティ障害(Personality Disorder)

パーソナリティ障害とは、生まれつきの気質や成長過程の影響と推測され、社会生活を送るうえで困難を抱えた行動をとっていると他者からも認められる状態をいう。
別称としては人格障害、性格障害、Personality Disorderなどがある。ただし、治療の際には人格や性格を治療するという(性格が悪いともとれる)表現は不適切ではないかとの声もある。

パーソナリティ障害にはいくつかの類型があり、それぞれ特徴がある。
ICD-10では以下のように分類されている。
1.妄想性人格障害
2.分裂病質性人格障害(統合失調質人格障害)
3.非社会性人格障害
4.情緒不安定性人格障害
5.演技性人格障害
6.強迫性人格障害
7.不安性人格障害(不安回避性人格障害)
8.依存性人格障害
9.その他の特定の人格障害

DSM-IV-TRでは以下のように分類されている。
クラスターA
(風変わり、自閉的、妄想を持ちやすいなどとされる。)
・妄想性人格障害
・統合失調質人格障害
・統合失調型人格障害

クラスターB
(感情の混乱が激しく演技的で情緒的。他人を巻き込むことが多い。)
・反社会性人格障害
・境界性人格障害
・演技性人格障害
・自己愛性人格障害

クラスターC
(不安や恐怖心が強い。周りの評価を気にする。)
・回避性人格障害
・依存性人格障害
・強迫性人格障害

大まかにDSMのクラスターごとに説明する。

クラスターAに属するものは、統合失調症の症状と若干似た傾向を持つが、統合失調症とは異なるものである。
妄想性は他人の言動が悪意のあるものととらえ、不信と疑いをもつとされる。
統合失調質は内向的で引きこもりがち、感情を表に出すことが少なくよそよそしい振る舞いをするとされる。
統合失調型は魔術や迷信のような思い込みを持ち、奇妙な考えや行動をとるとされる。

クラスターBに属するものは感情の起伏が激しい傾向を持つ。
反社会性は文字通り反社会的な言動が多く、個人の満足のために他人を利用したり、相手の心理を読んで操作することに長け、そうしたことをすることに罪悪感を感じることが少ないとされる。
境界性は感情の起伏が激しく、衝動的に行動することが多いとされる。暴力行為や迷惑行為を繰り返したり、自殺を企てるなどの行動を繰り返すとされる。
演技性は周囲の関心を集めようとし、自分が物事の中心でありたいと思い、そのために外見を気にしたり芝居がかった態度を取ろうとするとされる。
自己愛性は自分が特別な存在で、他者より秀でていると思っているとされ、そのことが原因で対人関係の障害が起こりやすいとされる。他者から非難されることを嫌う傾向があるとされる。

クラスターCは不安や恐怖におびえることが多いとされる。
回避性は他人からの拒絶や失敗することを恐れて対人関係を築いたり新しいことを始めることを避けることが多いとされる。
依存性は誰かに世話をされたいという過剰な欲求があり、非常に従順な性格をしているとされる。誰かがそばにいないと不安に駆られ、抑うつ状態に陥ることがあるとされる。
強迫性は完全主義で秩序やルールに厳しく、柔軟性に欠け、適応性がないとされる。
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2010年06月19日

EE研究(Expressed Emotion:EE)

Expressed Emotion(以下、EEと表記)とは感情表出のことである。
統合失調症などの精神病を抱える患者は本人を理解する家族のもとで生活するほうが再発率が抑えられると考えられてきたが、家族の接し方によってはそうでないケースがあることがわかってきている。

患者と同居している家族などが、患者に対して批判的である、拒否している、巻き込まれすぎるという感情が多く表出されると評価される高EE家族と、そうでない低EE家族の間に、退院後の再発率に大きく差があることが研究によって確かめられた。
退院後の再発率は高EE家族ではおよそ50%程度であるのに対し、低EE家族では15%程度となっているようだ。

EEという指標はある家族に対して固有のものではなく、状況に応じて変化する。
病気に対する知識を家族が学習することで、EEは低く抑えられるとされる。まずは病気を理解することが再発率低減に役立つと考えられる。
病気を持つ患者を家族が支えることは大きなストレスとなりうるため、こうしたストレスが批判的な態度を生むなどEEを高める原因となる。患者が暴力をふるうなどの症状が原因であったりするが、家族もストレスを減らす対策が必要となるだろう。
また、患者を支えるのは大変なことで、信頼できる専門家の助けを得られるかどうかが家族のEEに影響するともされている。

統合失調症などの精神病は他者からは理解しづらく、動きがダラダラしている様子を見て「怠けている」と感じたり、突然暴力をふるう様子を見て「恐ろしい」と感じるだろう。これらは一般的な解釈ではあるが、病気を持つ患者を支えるうえで障害となってしまう。
家族に理解があればこれらは症状だと理解でき、適切な対処が取れる可能性がある。
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ノーマライゼーション

障害のある者が障害のない者と変わらない普通の生活を送れるような社会へ改善することであり、地域社会が障害者を差別なく受け入れるような成熟した社会を作ろうとする思想または運動である。

国際的にはデンマークのバンク・ミケルセンがノーマライゼーション運動を起こしたことで知られる。
ほか、スウェーデンのニィリエや、アメリカやカナダで活動したヴォルフェンスベルガーが有名である。

ニィリエの原則では以下のような主張が行われた。
1.社会との交流、通常の生活で体験する1日の生活リズムの実現
2.一生涯における正常な発達機会の保障
3.知的障害者の無言の願望や自己決定の尊重
4.男女両性のある世界での生活
5.正常な経済的水準の保障
6.家族との共生を含む正常な住環境の保障

バンク・ミケルセンの活動が始まった1950年代以降、ニィリエやヴォルフェンスベルガーの活動もあって全世界に運動が広がっていった。
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2010年06月01日

リフレーミング

リフレーミングとは、フレーム(枠)を再構成し、ネガティブな考え方をポジティブにしようとするもの。
人は人生経験からものごとを枠に当てはめて毎度同じように認識してしまう傾向がある。
例えば、笑われることは恥ずかしいことであるとか、怒られることは自分がだめな人間であると思うことである。
しかし、これらの枠を取り除き考えを改めてみると、同じものごとでも違った形で捉えることができる。
笑われることは人を楽しませることができたとも考えられるし、怒られることによって自分が何か成長できたと考えることができる。

気分障害として知られるうつ病などの患者はものごとを悲観的に捉える症状があるが、回復期においてもそうした考えから抜け出せずに長期間抑うつ状態が続いてしまうことがある。
こうした状況でリフレーミングを行うことで、悲観的な考えから抜け出せる可能性がある。
また、うつ病の患者以外でも考え方を変えることで前向きにものごとを捉えることができるようになる。
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2010年05月26日

精神保健福祉に関する年表

ここでは、精神障害者や精神科病院などに関係する歴史的事柄を年表という形で示してみたいと思う。
歴史的事件の時代背景や順序、精神科医療がどのように変化してきたのかを理解するのに役に立つのではないかと思う。

1883年(明治16年)
・相馬事件
精神病で監禁された中村藩主の相馬誠胤を、藩士が家族による不当監禁として告発した。精神病者の監護手続きが問題となる。

1900年(明治33年)
・精神病者監護法公布
人権保護や治療が目的ではなく、法によって精神病者を隔離することに主眼がおかれた

1918年(大正7年)
・第一次世界大戦の終戦

1919年(大正8年)
・精神病院法公布
私宅監置から病院での医療を目指すが、戦争のせいか効果は薄かった

1929年
・世界大恐慌
世界各国で経済不況が発生する

1939年
・レイン報告
コミュニティ・オーガニゼーションの基本的な体系をまとめ、その目標を「資源とニーズを調整すること」とした

1945年(昭和20年)
・第二次世界大戦の終戦

1950年(昭和25年)
・精神衛生法公布(精神病者監護法と精神病院法廃止)
私宅監置の禁止

1964年(昭和39年)
・ライシャワー事件
3月に精神障害を持つ少年にアメリカ大使のライシャワー氏がナイフで刺され重症を負った。

1965年(昭和40年)
・精神衛生法改正
精神障害者に関する申請通報制度の強化、緊急措置入院の新設など

1968年
・シーボーム報告
地方自治体におけるソーシャルワークの関連部局を統合すべきであると提言した。

1973年(昭和48年)
・Y問題
ワーカーや精神病院が人権を無視する形で合法的に人を強制入院させてしまった。

1978年
・ウルフェンデン報告
社会サービスをインフォーマル部門、公的部門、民間営利部門、民間非営利部門の4つに分け、「福祉多元主義」を打ち出した。

1982年
・バークレイ報告
インフォーマルな社会資源を含めたネットワーク活用・開発・組織化を行う「コミュニティソーシャルワーク」が提唱された。

1983年(昭和58年)
・宇都宮病院事件
宇都宮病院で職員の暴行により患者2名が死亡。閉鎖的な精神病院内での違法行為も注目を集めた。

1987年(昭和62年)
・精神衛生法が精神保健法へ改められる
任意入院制度の新設など患者の人権に対する配慮が盛り込まれる。

1988年
・グリフィス報告
自治体の役割に「マネジメント」が必要であることや、高齢者施設入所の財源を地方自治体へ移譲、市場原理による企業・ボランタリー組織のサービスを促進するなどが提唱された。

1993年(平成5年)
・精神保健法改正
精神障害者の定義変更、グループホームの法定化、保護義務者から保護者へ名称変更、大都市特例の規定などが盛り込まれた。

1995年(平成7年)
・精神保健法から精神保健福祉法へ改称
「自立と社会経済活動への参加の促進のための援助」という福祉の要素を位置づけた。精神保健福祉手帳制度の創設。障害者基本法の制定とのマッチングなど。

1999年(平成11年)
・精神保健福祉法改正
医療保護入院の要件明確化、移送制度の新設、保護者の自傷他害防止監督義務規定の削除などの負担軽減など

2005年(平成17年)
精神分裂病を統合失調症に改めた、障害者自立支援法との連携、精神障害者通院医療費公費負担制度の規定を削除、特定医師の導入など
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2010年05月20日

病前性格

病前性格とは、病気になりやすいとされる性格のことである。
病気になった者が以前どんな性格をしていたのかを調べたところ、ある程度似通った特徴を持っていたことから推測された仮説である。
このため、病気になりやすいとされる性格をしているからといって必ずしも病気になるわけでなく、万人に当てはまるわけではない。

うつ病の病前性格
・メランコリー親和型性格
几帳面、律儀、生真面目、融通が利かないなどの特徴がある。
反復性のないうつ病になりやすいとされる。
・執着性格
仕事熱心、几帳面、責任感が強いなどの特徴がある。
反復性うつ病や躁うつ病になりやすいとされる。
・循環性格
社交的で親切、温厚であるが、優柔不断で決断力が弱く板ばさみになりやすい。
躁うつ病になりやすいとされる。

統合失調症の病前性格
・おとなしく育てやすい子供のことが多い。
・家庭内暴力などの行動は少ないとされる。
・比較的控えめで安定志向の傾向がある。
・まじめで嘘をつかない。
・対人関係が苦手で非社交的。

心理学的仮説:病前性格論によるもので、自分の性格がこれらに当てはまったからといって病気になるわけではないため、過度に心配する必要はない。
また、2010年現在ではうつ病の解釈の幅が広がっており、上記仮説に当てはまらないうつ病も増えている。
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2010年05月11日

人生曲線

人生曲線とは、自分の過去を振り返り、過去の経験や出来事に対して幸福と感じていたか不幸と感じていたかをグラフにするものである。

中央左端を原点として、横軸を時間軸、縦軸上方を幸福側、縦軸下方を不幸側として記入する。
時間軸に関しては幼少期から現在に至るまでを表現する。
特に感情を数値化する必要は無いが、アバウトでも感情の強弱を表現したほうが個々の特徴の現れたグラフとなるだろう。
また、グラフの要所要所にそのときに起こったことを書き加えるとより分かりやすいものとなる。

人生曲線を記入すると、自分の過去にどのような出来事があったのか、またそのときにどのような考えを持ってきたのかを考えやすくなる。

人それぞれにグラフの描く曲線は異なる形になると思うが、常に幸福側になることは少ない。
多くは上下に曲線は動く。つまり、幸福は長くは続かないのと同時に不幸もいずれは終わると言える。
程度の差こそあれ、人は困難にぶつかってくじけそうになっても、問題を乗り越えたり、回避することによってバランスをとっている。

過去に何があり、そのときをどうやって過ごしてきたのかを振り返ることは、自分がどんな人物なのかを知る上で大事なことである。
そして今の自分が過去と照らし合わせてどんな状態であるかも知ることができる。
自分を正しく知ることができれば、少なくとも今の自分をどうして行くべきかが見えてくるのではないだろうか。
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2010年05月09日

自己覚知

自己覚知とは、己を知ることである。

クライエントの困っていることに対して相談に応じることは精神保健福祉士でない一般人でも可能である。
しかし、精神保健福祉士が一般人と大きく異なるのは、その質と言うことになる。
クライエントの相談に応じた人によって話の流れが大きく変わってしまうことはよくよくある。
これは相談援助を行う者の価値観によって大きく左右されることが分かっている。

いじめの悩みをかかえたクライエントの相談に対して、「いじめられる方が悪い」という価値観を持った相談員が応対したら、おそらく結論は話を聞く前から決まっていて、往々にして「いじめられないように努力しましょう。」という形で締めくくってしまう。
このような価値観は相談援助を行う上で大きな障害となってしまう。
仮に上記のケースが「いじめられる方が悪い」という結論に到達することになったとしても、あくまでそれはそのケースによるもので、別のケースでは異なる結論になる可能性も十分に考慮されるべきである。

ここで問題となるのが、「自分はいったいどんな価値観を持っているのか?」ということである。
自分自身の価値観を知ることは容易ではなく、しかも価値観は人生経験を積み重ねるにつれて変化していく。
では、どのようにすれば自分の価値観を知ることができるだろうか?

例えば、10人程度でいくつかの好きなものを選ぶという行動をしてみると面白いことが分かる。
・休日を室内で過ごすのが好きか、屋外で過ごすのが好きか。
・頭を使う作業が好きか、体を使う作業が好きか。
・人前に立って発表するのが好きか、そうではないか。
・お金や資産が大事か、健康が大事か。
他にもいろいろなものを選んでいくと、その人なりの価値観が見えるのではないだろうか。
もちろん、これ以外の方法を用いることも可能である。

自己覚知とは、自分自身がどのような考えを持っているのかを自己洞察することで知ることである。
何かの物事について自分がどう感じたのか、それはなぜか?
他の人と違う考えを持ったのはなぜか。
自分はどのような経験をしてきたのか、そこで何を学んだのか?
自分自身がいったい何をどう考える人物なのかを深く考えて欲しい。

価値観は常に変化する。
幼少の頃はお金が大事と思っていたが、成人してからは健康が大事だと感じるようになることもあるだろうし、その逆に感じる人もいるだろう。
このため、精神保健福祉士を目指す人は自己覚知を時々行う必要がある。
自分を振り返ることで自己覚知を行い、常に自分をコントロールできるようにする必要がある。
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2010年04月22日

社会福祉士法及び介護福祉士法

精神保健福祉士法を勉強するにあたり、知っておかなければならないのが社会福祉士のことです。社会福祉士は「社会福祉士及び介護福祉士法」によって定められた国家資格で、その内容は精神保健福祉士と非常に似通っています。言い換えると社会福祉士の精神科専門版が精神保健福祉士といった感じです。そのため、社会福祉士に関する知識を持っておくことは重要です。ここでは社会福祉士に関する内容を載せてみたいと思います。

社会福祉士及び介護福祉士法
改正:平成十九法律一二五

第一章 総則

(目的)
第一条
この法律は、社会福祉士及び介護福祉士の資格を定めて、その業務の適正を図り、もつて社会福祉の増進に寄与することを目的とする。

(定義)
第二条
この法律において「社会福祉士」とは、第二十八条の登録を受け、社会福祉士の名称を用いて、専門的知識及び技術をもつて、身体上若しくは精神上の障害があること又は環境上の理由により日常生活を営むのに支障がある者の福祉に関する相談に応じ、助言、指導、福祉サービスを提供する者又は医師その他の保健利用サービスを提供する者その他の関係者(第四十七条において「福祉サービス関係者等」という。)との連絡及び調整その他の援助を行うこと(第七条及び第四十七条の二において「相談援助」という。)を業とする者をいう。

※二項は介護福祉士の定義のため、省略します。

(欠格事由)
第三条
次の各号のいずれかに該当する者は、社会福祉士又は介護福祉士となることができない。
一 成年被後見人又は被保佐人
二 禁錮以上の刑に処せされ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から起算して二年を経過しない者
三 この法律の規定その他社会福祉に関する法律の規定であって政令で定めるものにより、罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から起算して二年を経過しない者
四 第三十二条第一項第二号又は第二項(これらの規定を第四十二条第二項において準用する場合を含む。)の規定により登録を取り消され、その取消しの日から起算して二年を経過しない者

第二章 社会福祉士

第三章 介護福祉士

第四章 社会福祉士及び介護福祉士の義務等

第五章 罰則
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2010年04月19日

精神保健福祉士法

ここでは精神保健福祉士にとって最も重要な法律である「精神保健福祉士法」を書いてみたいと思います。なお、内容は法改正により変わることがありますのでご注意ください。

精神保健福祉士法
改正:平成十八法律九四

第一章 総則

(目的)
第一条
この法律は、精神保健福祉士の資格を定めて、その業務の適正を図り、もつて精神保健の向上及び精神障害者の福祉の増進に寄与することを目的とする。

(定義)
第二条
この法律において「精神保健福祉士」とは、第二十八条の登録を受け、精神保健福祉士の名称を用いて、精神障害者の保健及び福祉に関する専門的知識及び技術をもつて、精神科病院その他の医療施設において精神障害の医療を受け、又は精神障害者の社会復帰の促進を図ることを目的とする施設を利用している者の社会復帰に関する相談に応じ、助言、指導、日常生活への適応のために必要な訓練その他の援助を行うこと(以下「相談援助」という。)を業とする者をいう。

(欠格事由)
第三条
次の各号のいずれかに該当する者は、精神保健福祉士となることができない。
一 成年被後見人又は被保佐人
二 禁錮以上の刑に処せされ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から起算して二年を経過しない者
三 この法律の規定その他精神障害者の保健又は福祉に関する法律の規定であって政令で定めるものにより、罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から起算して二年を経過しない者
四 第三十二条第一項第二号又は第二項の規定により登録を取り消され、その取消しの日から起算して二年を経過しない者

第二章 試験

(資格)
第四条
精神保健福祉士試験(以下「試験」という。)に合格した者は、精神保健福祉士となる資格を有する。

(試験)
第五条
試験は、精神保健福祉士として必要な知識及び技能について行う。

(試験の実施)
第六条
試験は、毎年一回以上、厚生労働大臣が行う。

第七条〜第二十七条
※試験対策等には不要なため、必要に応じて解説したいと思います。

第三章 登録

(登録)
第二十八条
精神保健福祉士となる資格を有する者が精神保健福祉士となるには、精神保健福祉士登録簿に、氏名、生年月日その他厚生労働省令で定める事項の登録を受けなければならない。

(精神保健福祉士登録簿)
第二十九条
精神保健福祉士登録簿は、厚生労働省に備える。

(精神保健福祉士登録証)
第三十条
厚生労働大臣は、精神保健福祉士の登録をしたときは、申請者に第二十八条に規定する事項を記載した精神保健福祉士登録証(以下この章において「登録証」という。)を交付する。

(登録事項の変更の届出等)
第三十一条
精神保健福祉士は、登録を受けた事項に変更があったときは、遅滞なく、その旨を厚生労働大臣に届け出なければならない。

2 精神保健福祉士は、前項の規定による届出をするときは、当該届出に登録証を添えて提出し、その訂正を受けなければならない。

(登録の取消し等)
第三十二条
厚生労働大臣は、精神保健福祉士が次の各号のいずれかに該当する場合には、その登録を取り消されなければならない。

一 第三条各号(第四号を除く。)のいずれかに該当するに至った場合
二 虚偽又は不正の事実に基づいて登録を受けた場合

2 厚生労働大臣は、精神保健福祉士が第三十九条、第四十条又は第四十一条第二項の規定に違反したときは、その登録を取り消し、又は期間を定めて精神保健福祉士の名称の使用の停止を命ずることができる。

(登録の消除)
第三十三条
厚生労働大臣は、精神保健福祉士の登録がその効力を失ったときは、その登録を消除しなければならない。

(変更登録等の手数料)
第三十四条
登録証の記載事項の変更を受けようとする者及び登録証の再交付を受けようとする者は、実費を勘案して政令で定める額の手数料を国に納付しなければならない。

第三十五条〜第三十八条
※試験対策等には不要なため、ここでは省略します。

第四章 義務等

(信用失墜行為の禁止)
第三十九条
精神保健福祉士は、精神保健福祉士の信用を傷つけるような行為をしてはならない。

(秘密保持義務)
第四十条
精神保健福祉士は、正当な理由がなく、その業務に関して知り得た人の秘密を漏らしてはならない。精神保健福祉士でなくなった後においても、同様とする。

(連携等)
第四十一条
精神保健福祉士は、その業務を行うに当たっては、医師その他の医療関係者との連携を保たなければならない。

2 精神保健福祉士は、その業務を行うに当たって精神障害者に主治の医師があるときは、その指導を受けなければならない。

(名称の使用制限)
第四十二条
精神保健福祉士でない者は、精神保健福祉士という名称を使用してはならない。

第四十二条の二〜第四十三条
※ここでは省略します。

第五章 罰則
第四十四条
第四十条の規定に違反した者は、一年以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処する。

2 前項の罪は、告訴がなければ公訴を提起することができない。

第四十五条
第十六条第一項(第三十七条において準用する場合を含む。)の規定に違反した者は、一年以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処する。

第四十六条
第二十二条第二項(第三十七条において準用する場合を含む。)の規定による試験事務又登録事務の停止の命令に違反したときは、その違反行為をした指定試験機関又は指定登録機関の役員又は職員は、一年以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処する。

第四十七条
次の各号のいずれかに該当する者は、三十万円以下の罰金に処する。
一 第三十二条第二項の規定により精神保健福祉士の名称の使用の停止を命ぜられた者で、当該停止を命ぜられた期間中に、精神保健福祉士の名称を使用した者
二 第四十二条の規定に違反した者

第四十八条
次の各号のいずれかに該当するときは、その違反行為をした指定試験機関又は指定登録機関の役員又は職員は二十万円以下の罰金に処する。
※職員向けなので省略します。
posted by トモロウ at 23:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 試験勉強